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博報堂プロダクツの各コア事業が追求している専門技術を駆使した新しい取り組み、
最新ソリューションおよびプロフェッショナル人材などを紹介します。

【Close Up!P Value】 Vol.3 アクティベーション・PRプランナー編 プランニングから実装まで、生活者目線に立った価値提供を

総合制作事業会社である博報堂プロダクツは、18の事業本部にわたる幅広い領域でソリューションを提供しています。価値創造の中核を担うのは、90以上の専門職を構成する2,000名以上の人材です。

博報堂プロダクツ 公式YouTubeチャンネルでは各職種の提供価値をお伝えすべく、「Close Up!P Value」を公開中。デジタル、リアル、映像、コマース、先端テクノロジーまで、多彩なプロフェッショナルたちの姿を紹介していきます。そしてコーポレートサイトTOPICSでは、YouTubeで語られた内容をさらに深堀りするインタビュー記事を公開していきます。

 

Vol.3では、プランナーの松田千広、PRプロデューサーの天野佑輝人が登場。博報堂プロダクツでは、プロモーションの戦略設計からプランニング、制作ディレクションまで一気通貫で実装する統合プランニングを提供しています。その中心的役割を担い、現場の前線に立つ二人を紹介します。

 

二人のインタビュー動画は こちら からご覧ください!

 

 

 

“お世辞”抜きで、本気で“褒め”にかかる
本音のコミュニケーション設計

 

松田:『早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め』という海外のことわざがあります。統合プランニングが実現するのは、まさにそういうことだなと思っていて。大きな目標を達成するには、個別の施策よりもテーマを掲げて統合的に設計する方が効果的。横の連携を広げてさまざまな力を掛け合わすことが、より大きな成果を生み出すことに繋がると思うんです。

 

――統合プランニングを軽妙な例えで語る松田千広は、コミュニケーション設計のコアとなるコンセプトから個々の戦術まで起案し、世の中に実装されるまでチームと並走するプランナー。リアルもデジタルも垣根なく幅広い領域で実績を築き、手法に囚われない対応力でクライアントから高い評価を得る松田は、プランナーの役割を翻訳にも例える。

 

松田:クライアントが伝えたいことをありのままで生活者に受け取ってもらうのは難しいことも多い。それを生活者に届く表現や体験に翻訳するのがプランナーの仕事です。リサーチや分析、課題発見などを通じて、クライアント、ブランド、商品と徹底して向き合い、企画に落とし込みます。

 

博報堂プロダクツ デジタルプロモーション事業本部 プランナー 松田 千広

 

――プランナーが担当する範囲は多岐に渡るため、得意とする領域によって個性が出る。松田が特に注力しているのは生活者の本音=インサイトの発見だ。

 

松田:ブランドを好きになってもらいたい気持ちが先行しすぎると、押し付けがましい広告になってしまいがちです。生活者は、建前でつくられた広告では動かされません。例えば、仕事を終えてくつろいでいるようなタイミングに商品やサービスを選ぶ生活者の心を動かせるのは、どんな表現か。建前では成立していないリアルな日常にこそ生活者に届くクリエイティブのヒントがあると考えています。

 

――クライアントと生活者をつなぐコミュニケーションにおいて、喜ばれること、嫌がられることを選り分け、互いが通じ合うように仲立ちする。そのためには本音を引き出すインサイトが必要だと考える松田の目線は、生活者だけではなく、クライアントにも向けられる。

 

松田:クライアントにはお世辞を言わないようにしています。でも、誰かを褒めることは生きがいと言っていいぐらい好き。相手のためにならないのがお世辞で、相手をエンパワーできるのが“褒め”。特にまだ誰も言及していない長所を見つけて褒めるのが好きですね。

 

――松田の“褒めたがり”は、クライアントが持つかけがえのない価値を引き出すために活かされる。

 

松田:強みでも弱みでも、クライアント固有のものに、本質的な価値がある。他のブランドでもできるようなことを手法ありきで組み立てるのではなく、ブランドらしさを引き出して伝えるコミュニケーション設計を常に心がけています。

 

――松田が手掛ける施策は、体験型インスタレーションやワークショップ、アイドルのオンラインイベント、人気キャラクターのお悩み相談キャンペーンなど、Webもリアルも縦横無尽。本音と向き合う実直な姿勢に対して、企画を描く手つきは自由で軽やかに見える。

 

松田:降って湧いてくるというより、詰将棋のように道筋を詰めて詰めて、最後の一歩にやっといいアイデアが生まれる感覚です。面白いアイデアと面白くないアイデアを分ける判断軸は、うわべか、うわべじゃないか。ゼロイチで何かを自分で作り出しているという感覚を持ったことはなく、クライアントからお預かりした価値を損なうことなく世の中に届けたいという意識で常に取り組ませていただいています。

 

――手法に囚われない発想の裏側には、提案相手であるクライアントと生活者を思いながら一歩一歩を積み重ねる思考の歩みがある。松田にとってプランニングは、どこまでもクライアントと生活者を本音でつなぐためのものだ。

 

松田:広告は今の世の中では嫌われものになりがち。生活者が求めていないタイミングで目に入ってきたり、耳に入ってきたり…広告との出会いにはどうしても一方的なイメージがつきまとうからだと思います。私たちが作る広告は、クライアントから生活者へ価値を届けるポジティブな体験であってほしい。その実現に、こしらえる力、クリエイティブの持つ力で貢献していきたいです。

 

 

鍵はポジティブな文脈づくり
量から質のニーズに応えるPR戦略

 

――PRプロデューサー・天野佑輝人は、施策全体の設計から、ターゲットに届くメディアの検討、キャスティングやコンテンツの演出といった具体的な実施部分のディレクションまでを担う。中でも天野が得意とするのは、メディアが取り上げたくなるようなPRポイントの開発だ。

 

天野:ニュース性のあるトピックや、新しい商品・サービスがなくても、PRが貢献できることはたくさんあります。『既存商材の売上が伸び悩んでいる』『何を強みとして売り出せばいいかわからない』といった大まかな課題感から、商材の特徴を見直してPRポイントをクライアントとともに新たにつくり上げるのもPRプロデューサーの役割。PRを利用すべきかわからない場合にも、ぜひ相談してほしいです。

 

博報堂プロダクツ デジタルプロモーション事業本部 PRプロデューサー 天野 佑輝人

 

――ときには、クライアントにない視点から新たに商材の強みを掘り出し評価されることもあるという。クライアントとメディア、それぞれが求めることを把握する立場だからこそ見えるPRポイントがある。

 

天野:メディアが求めるのは、生活者の欲求に応える情報。つまりメディアに取り上げられるためには、生活者の目線が欠かせません。クライアントが推したいポイントとメディアが取り上げたいポイントが必ずしも一致しない時には、バランスを取ることも大切です。どちらかに偏り期待値からずれてしまわないよう、クライアントとは密なすり合わせを心がけています。

 

――Web動画を活用した案件では、レギュレーションの多い商材を扱いながら、表現や演出について細かな調整を重ね、100万回以上の再生回数を達成。粘り強いディレクションで、大きな成果を挙げた。

 

天野:視聴者に面白くないというイメージを持たれやすい、いわゆる“案件動画”でありながら、コンテンツの面白さで評価された経験は、その後の動画制作への自信につながりました。ただ、PRにとって重要なのは、コンテンツで話題を集めた先にあります。

 

――一昔前までは、対広告費で露出効果をみる広告換算値のように、メディアに取り上げられた“量”を成果として測る効果測定が主流だった。近年はその傾向に変化が現れているという。

 

天野:PRにおいて、定量的な成果は実は再現性が低いという側面があります。たまたま緊急性の高いニュースが出て広告枠がなくなるなど、必ずしもコストに見合った露出を得られるとは限らないためです。そのため、商材の語られ方がポジティブな文脈であるかというPRの“質”による成果が求められることが増えています。商品発表会を例に挙げれば、起用したタレントと商材の親和性や、タレントの発言内容にも気を配るなど、注目を集めるだけではなく商材の良さが伝わるような設計が必要です。

 

――質を重視するPR戦略では、広告とは異なるPRの強みが引き立つ。

 

天野:ポジティブな文脈をつくるということは、商材に対する世の中の見方を変えるということ。たとえば生活者が無意識に感じていることを改めてファクトとして提示することで、『意外とみんなもそうなんだ』という共感を呼んで話題化する手法があります。意外性のあるファクトから話題性のあるストーリーを引き出す。客観性の面で広告では伝えづらいことでも、PRなら効果的に伝えられるといったケースもあるんです。

 

――ポジティブな文脈を維持するためには、一過性の露出ではなく、中長期的な観点の設計も求められる。クライアント側からも、情報を拡散させたい、認知を拡大したいといった統合的な設計へのニーズが増えていると語る天野。統合プランニングを提供する博報堂プロダクツならではの提供価値に、天野は可能性の広がりを感じている。

 

天野:デジタル、リアルなど、それぞれの分野における専門家集団が、縦割りの壁なく一つのものを作り上げる当社の強みが大きく活かされるのが、統合プランニング。施策に一貫性が出て効果が大きくなるのはもちろん、プレイヤーとしても視野が広がり、非常にワクワクする領域です。

 

――PRに求められる役割が広がる中で、天野は自身の専門性が持つ意味をより大きな視点で捉えている。

 

天野:PRと広告の垣根はなくなりつつあると言われていて、私自身も現場でそのことを感じています。PRはあくまで手法。ゴールは、クライアントが望む文脈が世の中の声として語られていくこと。PRか広告かといった枠組みに囚われず、PR視点を活用した統合的な課題解決にこれからも力を注いでいきたいですね。

 

 

博報堂プロダクツ 公式YouTubeチャンネルでは、今回登場した二人のインタビュー紹介動画も公開しています。こちらもあわせてご覧ください!

 

【Vol.3】YouTube動画はこちら

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