文部科学省が発表した新学習指導要領が、 2020年度から小学校でも全面実施されることに伴い、キャリア教育が注目されはじめています。ゆとり世代、さとり世代の登場で消費行動も大きく変化してきましたが、今まさに「学びの地図」が新しく書き換えられようとしています。そんな中、昨年11月松戸市の小学校にて、卒業間近の6年生に対して、プレミアム事業本部プロダクトデザイン部の松本早紀子さんが、1日先生として講演しました。学校訪問の様子とともに、これからの社会を生き抜くために必要とされる「資質・能力」を育てるために、私たちができることは何かについて考えてみたいと思います。
松戸市内の小学6年生総勢44名が、少人数グループに分かれ、パティシエ、デザイナー、薬剤師、看護師、屋根工事、医療事務、保育士、小学校の先生の中から、好きな職業を選び、その専門家に話を聞く「輝け!みんなの未来」プログラム。松本さんはデザイナーとして参加しました。
松本さん自身、学生時代に学んだグラフィックではなく、実際に触れることができるものを作ることで人を喜ばせたいという想いを持って、プレミアムデザイナーという職業にたどり着いたそうです。ものづくりに対するこだわりや醍醐味だけでなく、クライアント業務として、ちゃんとお金を稼ぐことの意味についても、お話されました。
また様々な業務を通じて、「遠回りはしたけど、夢を叶えることができた」と、松本さん。どんなところからスタートしても、やりたいことを発信し続ければ、それに近づけるということを子どもたちに伝えました。
松本さんがメダルをデザインしたことに対しては、「すごーい」「新聞で見た!」などと大反響。ノベルティーグッズをデザインするプロセスについてお話した局面では、「そこまで考えてるんだぁ」と、興味津々の様子で話を聞く小学生の姿が印象的でした。そもそも、デザイナーって何か。世の中には様々な種類のデザイナーが存在していることを全く知らなかった子どもたちが、松本さんの話を聞いてデザインを身近に感じ、「好き」は必ず仕事に活かせるというメッセージに共感してくれたことは非常に喜ばしいことでした。
いよいよ新学習指導要領の全面実施がスタートする2020年。社会はどう変わっていくのでしょうか。これからの時代に必要な「生きる力」を携えた多様なプロフェッショナルが揃う博報堂プロダクツにおいては、社員ひとりひとりの専門性と実施力を地域社会に還元できる機会と捉えたサポートを推進しています。
また、キャリア教育スタートをビジネスチャンスとして捉え、新たな付加価値を創造する取り組みも具体化してきていますので、また次の機会にご紹介したいと思います。
<プレミアム事業本部 松本早紀子さんのコメント>
「今の小学生は意外にも夢を持っている子が少ない。どうして今の仕事を選んだのかについて話してほしい。」というお声掛けから今回授業に参加させて頂くことになりました。話し終わったあと「デザイナーに興味が持てた!」と話しに来てくれた子もいて、自分の仕事や経験が子供たちが将来を考える上での参考になれたようでした。改めて自分が何故この会社に来たいと思ったのかを再認識できる機会にもなり、私自身学ばせて頂けたように思います。